冒険

アドベンチャーオブオカソン

好奇心でやってる

友達Iオブオカソン

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中学生の時からの友達Iについて記す。

 

彼は変なのである。

 

イメージしやすくするために見た目を記しておこう。

中学生の頃の彼は身長約170センチ体重約100kg、地黒の陰キャだった。

デブといえば彼だった。

 

彼とは今でも仲良くしている。

理由は他の人にはないおもろさを持っているからである。

 

中学の時肩パンが流行っていた。

ヤンキーが彼に全力で肩パンをする。

彼は声も上げなければ眉一つ動かさない。

太り過ぎて痛みを感じないのだ。

ちなみに彼は大食いでもなければ、お菓子を山ほど食べるような人でもない。

とにかく運動不足と大量の水を飲むことで太ったらしい。

水太りってあるんやと気づかされた。

 

彼はとにかく世間を知らなかった。

中学の頃にみんなが経験しているようなことを全くしていないのだ。

友達と外で遊んだり食べに行く経験をとにかくしていなかったらしい。

中学3年までカラオケは無料だと思っていた。

そんな彼の中学の卒業旅行はすき家だった。

初めてのすき家に緊張して、入るまでに時間がかかったらしい。そしてとてつもなく感動していたらしい。

 

 

高校に進学した後、久しぶりに彼と遊んだ。

びっくりするぐらい痩せていた。

60kg代だったはずだ。

 

彼は自宅から自転車でなかなかの距離の高校に通っていた。

地元は坂が多く大変な道のりであったと思う。

そんなハードな通学路を毎日、変速なしの自転車で通っていた。

するとみるみるうちに痩せたらしい。

なんかわからんけどとてもおもしろかった。

 

そんな彼が高校2年生の頃。

その日は真夏だったらしい。

いつも通り自転車で通学していた。

しかし事件が起きる。

熱中症で彼は倒れて、救急搬送された。

これを機に親が変速ありの自転車を買ってくれたらしい。

 

彼は汗っかきである。

夏場の自転車通学で1時間目から彼は汗だくだ。

冷房が効いた教室で彼の体は冷え、ある日体調を崩してしまったらしい。

それを機に担任は彼に私服での通学を許可した。

朝トイレで制服に着替えるよう指示した。

学校史上初めての私服通学を許可された生徒である。

 

彼は汗っかきなのですぐに喉が渇く。

自動販売機でコーラを買い、彼の後に僕が飲み物を買った。

取り出し口から飲み物を取って彼の方を見ると、彼の手には空のペットボトルがあった。

 

 

彼は僕のことをすごく尊敬してくれている。

比較的前に出るタイプだった僕が陰キャの自分と仲良くしてくれた感謝だったりをすごく感じている。

よく僕のことをさん付けで呼んでいた。

 

そんな彼を僕はとても尊敬している。

僕が会社を辞め無職になった時、彼はとても心配してくれた。

休みのたびに遊びに誘ってくれた。

僕が無職のため、いろんなものを奢ってくれた。

彼は、「中学の頃の感謝があるから!」と言ってくれた。

僕は中学の頃全く大したことをしてあげれてないのにだ。

本当にあの時は助けられた。感謝している。

 

僕が二度目の転職をした時、彼は真剣に話を聞いてくれた。

2人で公園のアスレチックの中で語り合った。

ストロングを飲みながら。

彼は酔っ払い過ぎて、最終的にストロングを頭からかぶっていた。

僕を元気付けるためのパフォーマンスだったのだろう。

 

僕が実家を出て引っ越しをした時、わざわざ手伝ってくれた。

仕事の休みの日、仕事の合間の時間をわざわざ使ってまで手伝ってくれた。

それだけでもありがたいが、彼はとにかく尽くす男である。

引っ越し祝いとして、米10kg、焼酎2瓶、ホットケーキミックス、洗剤、スポンジ、ハンドソープ、照明、TENGA等様々なものをくれた。

同居人はもはや引いていた。

 

こんなにも人に優しい人間が、人に尽くせる人間がいるのかと。

 

 

そんな彼と先日2人で飯を食う約束があった。

仕事の話から始まり、次に恋愛の話になった。

僕「彼女できた?」

彼「あー、まぁその話なるわなあ。まぁ色々あったわ。」

急に携帯を見始める彼。

そして僕にある写真を見せた。

彼と女性がチューしている写真だった。

頭が真っ白になった。

彼「彼女できました。」

 

本当に驚いた。

しばらくしてやっと「おめでとう」という言葉が出た。

彼は24年間彼女ができたことがなかったのだ。

そんな彼を見かねた僕は、この1年間彼を改造し始めた。

彼はまだ親に服を買ってもらっていたので、服を選んであげた。

メガネをお洒落なものに変えた。

行きつけの美容院を教えてあげた。今までおばあちゃんに切ってもらっていたので、人生初の美容院である。

Tinderをインストールさせた。

「出会い系は怖い。」「絶対連絡先とか本名とか教えたくない。」と言っていた彼が実際に女性と会ったりした。

確実にこの1年間で彼の見た目も考え方も変わった。

育成ゲームのようで非常に楽しかった。

その集大成として彼に人生初の彼女ができたのはとても嬉しかった。

 

さらに彼はすでに童貞も卒業していた。

こればっかりは未だに想像できない。

すき家に入るのに緊張していた彼が、性交渉をしているなんて。

 

「〇〇さんのおかげやわ!まじで!」

彼は僕に感謝をしてくれた。

 

 

 

そんな彼がどうやって彼女をできたのか!

これに一番驚いた。

 

 

Tinder?街コン?紹介?職場?

 

 

全て違う。

 

 

 

これで彼女ができた人を聞いたことがない。

 

 

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「斎藤さん」

 

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やっぱり彼はおもしろい。

 

 

 

 

 

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YouTube「オカソンの冒険」

https://youtu.be/nn6scDhrwjU